損害賠償が及ぶ範囲

民法において、従業員の行為については、使用者も損害賠償の責任を負うとあります。
被害者に過失があった場合には、裁判所はこれを考慮して損害賠償の額を定めることができるということです。
失火の場合は、重過失があって初めて損害賠償の義務が発生するとされています。
また、土地の工作物の設置または保存に過失があることによって他人に損害を生じた場合は、その工作物の占有者・所有者が損害賠償の責任を負うことになっています。
損害賠償の範囲について、民法第416条では次のようになっています。
「1、債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
2、特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償を請求することができる」。
損害賠償の額を定めておいた場合は、注意しておくことがあります。
それは、金額を決めただけでは、それ以上の損害が発生した場合に、それ以上の損害賠償請求ができなくなる恐れがあるということです。
したがって、実際の損害があらかじめ契約により定めておいた損害賠償を上回ってしまった場合には、その上回った金額の損害賠償請求をできるように対処しておく必要があります。
人身事故の損害賠償には、精神的損害と財産的損害とがあります。
また、財産的損害は、消極損害と積極損害とに分かれ、一般的に消極損害は積極損害よりも大きな金額になっています。
財産的損害の積極損害とは、直接被害者が人身事故のため出費した損害のことですが、消極損害は、事故に遭わなければ得られるはずの利益分の損失のことを言います。
人身損害は、財産上の損害と財産以外の損害、つまり精神的苦痛に分けられます。
また、財産上の損害は、被害者が事故のため出費を余儀なくされた積極損害と、被害者が事故に遭わなければ得られたであろうと考えられる消極損害に分けらています。
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